お題:恋という病気
「最近さあ、ミョウジと話すと調子狂うんだよな」
くそどうでもいい話題にため息が出る。オレは出水がミョウジを好きであろうことはうすうす気付いている。なのに何故こいつはそれに気が付かないでいられるのだろうか。
「呪われてんじゃねーの?」
「げ。まじか〜けどありえるな」
あり得るわけねーと思うが、最近一緒になって読んだ漫画のせいで、その可能性も捨て切れない。呪いも強くなれば恐ろしい、かもしれない。
「ミョウジに呪われるようなことしたのかよ」
「心当たり、なくはない」
「どんな?」
「消しゴム借りパクした」
「すぐ返せよ」
「もう新しいの買って謝ったほうがいいか悩んで」
「ああーそりゃ新しい方が嬉しいわ」
コイツが自分の気持ちに気が付くのは一体いつになるのだろうか。呪いだと思っているものが本当は恋の病だなんて、わかる日が来るのかは謎だ。
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